本展覧会では、お花やお菓子などの差し入れを、受付致しかねます。お控えいただけますよう、お願い申し上げます。 
ここ何年か「光」について考えることが多くなった。考えてみればこれまでずっと、それが作品の裏テーマとして存在していた。純粋に太陽の光を感じるということが、自分が生きることにおいて重要だった。自然光は劣化しない。幼い時に感じていた光も、いま現在感じる光も全く同じように感じられる。そう思うと、自分が生まれる前の光、先祖が感じていた光、これから生まれてくる人達が感じるであろう光にも思いを馳せることができる。古いモノクロ写真の中にいる人達も、SNS上で見かける自撮り写真の中の人も、同じ太陽の光を浴びているのだ。時代や年齢やタイムスケジュールの概念は元々すべて人間が作り出したもので、本来生物としての私達は時間に縛られない存在だったことを思い出す。私達を平等に照らしてくれる太陽の光は、いつでも時間の概念を溶かし、生物としての個の自分を呼び戻す役割を持っている。光を感じることは、きっと生きてるだけで良いと思えること、無根拠に心から安心できることなんだと思う。私達のいま、生のために、光を想いながら描いた作品を発表する。
大槻 香奈 おおつき・かな1984年、京都府生まれ。美術作家。嵯峨美術大学客員教授。主にアクリル絵具を用いた絵画作品を中心に、空虚さを感じるモチーフ「から」(空・殻)に基づいた制作を行う。2007年より活動を開始し、国内外を問わず、ほぼ毎月各地で展覧会を開催。イラストレーターとして書籍の装幀やCDジャケット等にも数多く作品を提供する。2018年に初の画集「その赤色は少女の瞳」(河出書房新社)を刊行。2019年5月には、自身の祖母の家を撮影した初の写真展「人形の住む家」(神保町画廊)を開催。
Twitter @KanaOhtsuki Instagram @KanaOhtsuki入場 要1ドリンク(600円~)注文
日程 2020年12月5日(土)~12月14日(月)火水定休
12:00-19:00 (コロナの状況により変更有)
※初日は作家在廊予定です、物販も予定しております