WAT 女性監督ドキュメンタリー・アニメーション+「Birth-めぐるいのち」完成記念上映

2020年初頭、新型コロナウイルス感染症がこれほどの混乱と動揺をもたらすと、誰が予想できたでしょうか?わたしたちは、変化の渦中にいます。withコロナ社会で、アニメーションの役割は?映画制作者はなにができる?シアターや配給に携わる者はなにをすべきか?行動自粛の中、わたしたちは自問自答しました。わたしたち-シアターカフェ、アニメーション監督若見ありさ、オフィスアッシュの伊藤裕美は、自らができることをおこなう!と思い定め、結集しました。「ビジュアルに発信する女性たち@シアターカフェ」が、わたしたちの答えです。(オフィスH 伊藤裕美)
完全予約制(予約無し入場不可)
料金
Birth 中学生以上800円+1ドリンク600円~/小学生以下無料
WAT 1000円+1ドリンク600円~シアターカフェのコロナ対応はこちらドリンクメニューはこちらご予約はこちらのフォームから上映スケジュール9/4(金) 15:00「Birth」
★/19:00「WATⒷ」
9/5(土) 14:00「WATⒶ」/17:00「Birth」
★9/6(日) 14:00「Birth」
★おかげさまで満席になりました/16:00「WATⒷ」/18:00「WATⒶ」
9/17(木) 15:00「Birth」
残席わずか /19:00「WATⒷ」
9/18(金) 15:00「WATⒶ」 /19:00「Birth」
9/19(土) 14:00「Birth」
おかげさまで満席になりました/17:00「WATⒷ」
9/20(日) 14:00「WATⒶ」/16:00「Birth」/18:00「WATⒷ」
★若見ありさ監督・舞台Ⓑ挨拶(予定)
関連展示日時 9/3(木)~9/20(月)13:00-18:00 / 上映日は上映終了後まで 火水定休
内容 『Birth-めぐるいのち』の原画など
※展示のみご覧の場合、要1ドリンク(600円~)注文となります。ご注意ください
「Birth-めぐるいのち」完成記念上映出産の数だけドラマがある。出産にまつわる体験談を映像化したドキュメンタリーアニメーション・オムニバス第3弾作品。「Birth」シリーズは出産体験による実話を映像化した作品です。「出産シーン」と聞くと見づらいと考えられがちですが、アニメーションにすることで出産する人や出産を支える人の心情をリアルでやわらかく描いています。命を産み育てる行為がどんな社会や環境にも脅かされることなく、誰にとっても前向きで希望的なことであるようにと願って制作しています。
「Birth-めぐるいのち-」Birth - The cycles of life- / 27min56sec / 2020)
監督 一色あづる、川崎技花、若見ありさ
企画・総合監督・プロデューサー 若見ありさ
原作・ナレーション 一色あづる、手塚木咲、川崎技花
音響監督 橋本裕充
音楽 フルカワモモコ、橋本裕充、松本祐一、タカハシペチカ
1話「いい子いい子、あかちゃん」監督 一色あづる

お腹に宿った時から 赤ちゃんと話をして過ごした出産。愉しかった事や嬉しかった事等を老女が思い出し、描いたお話。
プロフィール1949年生。東映動画(TV)在籍後 アニメーション・イラストを手懸け、フリーで活動。ASIFA会員。JAA会員。<G9+1>に参加。(10名のアニメーション創作集団)
2話「山の向こうで子どもが産まれた」監督 若見ありさ

島の集落で自然とともに育った女性が助産師を志し、お産について・人生について・命について考え向き合うお話。
プロフィールアニメーション作家。
3話「私なり、母親の作り方」監督 川崎技花

母の存在を知らないまま育った少女。母親のカケラを拾い集め、母親になっていくストーリー。
プロフィールアニメーション作家。青森生まれ屋久島在住 2008年女子美術大学芸術学部メディアアート学科卒業
WAT 女性監督ドキュメンタリー・アニメーション<< 海外で広がるドキュメンタリー・アニメーション、そして女性監督の躍進 >>海外では長編アニメーション映画『戦場でワルツを!』(アリ・フォルマン監督、2008年)の成功前後から、ドキュメンタリーにアニメーションが意欲的に取り入れられ、ドキュメンタリー・アニメーションが広がっています。さらに、#MeTooの動きに触発された変革とダイバーシティが映画界を変えています。追い風に乗り、女性監督がより自由に社会問題やさまざまな生き様を写し撮るようになってきました。これらの変化は、新型コロナのパンデミックも止められません。女性たちは発信し、行動しつづけます。ビジュアルに、より美しく、より力強く!
Aプログラム(6本/52分)『父の部屋』(原題:아버지의 방)チャン・ナリ( 韓国)
韓国語・日本語字幕

2016年/9分/ドローイング
© JANG Nari <MY FATHER'S ROOM>
幼い“彼女”は父から虐待を受けた。父と離れ、こころの傷や父への憎しみは癒えるが、家族に捨てられた父の姿が甦り、彼女は憎しみと哀れみに揺れ動く・・・。実体験を客観的に捉えた秀作。
『ドアスコープ』(原題:문구멍)ハ・スファ(韓国)
韓国語・日本語字幕

2016年/4分/ペイント・オン・グラス(ガラス板に手描きアニメーション)
© HA Soohwa <A Holein the Door>
ドアスコープを見ると、恥ずかしさが甦る。記憶の中の祖母の姿が、わたしの胸に深く突き刺さるからだ…。アニメーションを習得した“わたし”が、祖母の虚ろさを表現しようと試みる。
『ユー・アー・マイ・サンシャイン』(原題:You Are My Sunshine)ファンボ・セビョル(韓国)
韓国語・日本語字幕

2016年/9分/ロトスコープ、2DCG
© HWANGBO Saebyul <You Are My Sunshine>
自らのペットロス体験から、愛犬を突然失った喪失感と、愛犬の無償の愛に応えなかった罪悪感に苛まれる仲間たちへの慰めになればと願った物語。
『希望のバス、ラブストーリー』(原題:희망버스 러브스토리)パク・ソンミ(韓国)
セリフなし

2012年/9分/ストップモーション
© Park Sung-mi <Hopebus a love story>
企業権力に立ち向かった女性労働者の籠城闘争と多くの仲間との連帯の実話を、巨大なクレーンロボットというファンタジーを交え、レゴブロックのコマ撮りという新感覚で伝える。
『まだ生きている』(原題:Still Born)オーサ・サンゼーン(スウェーデン)
スウェーデン語・日本語/英語字幕

2014年/10分/2Dドローイング
© Sisyfos Film Production
医師から、胎児の心臓の大きさが通常の半分と告げられた母親。間もなく親になるはずだった夫婦は苦渋の選択をする。喪失感、怒り、耐え難い悲しみに襲われる…。
『花咲く手紙』(原題:꽃피는 편지)カン・ヒジン(韓国)
韓国語・日本語字幕

2016年/11分/2Dドローイング
© KANG Hui-jin <A Letter That Bloom Flowers>
20代の女性脱北者が語る韓国定着にまつわる出来事や故郷への思いを描きつつ、ドキュメンタリー・アニメーションを本格的に目指す監督が韓国社会の在り方も問う。
Bプログラム(5本/63分) 『越えられない川』(原題:강)キム・ヒソン(韓国)
セリフなし

2016年/9分/ドローイング
© KIM Heeseon <The River>
脱北者を家族に持つ監督が軍事境界線近くの住民に取材し、分断された川を挟み相克を強いられながら生きる人々の現実に挑む。分断は過酷だが、絶望ではない…。
『ミセス・ロマンス』(原題:Mrs. Romance)ハン・ビョンア(韓国)
韓国語・日本語/英語字幕

2017年/8分/ドローイング、2DCG
© HAN Byung-a, <Mrs. Romance>
ソウルに春雨が降る朝、主婦のクッキは思った。「夢を見ることは、夢を叶えるよりも大切なのかもしれない」と・・・。韓国アニメーション界屈指の女性監督が社会の一面を韓流風に描く。
『彼岸』(原題:Andra stranden)オーサ・サンゼーン(スウェーデン)
スウェーデン語・日本語/英語字幕
2018年/14分/2Dドローイング
© Sisyfos Film Production
心臓手術を受ける女性患者。麻酔され、現世から離される。彼岸で、生き残った者、親類、哲学者、心理学者、手術医と出会う・・・。綿密なインタビューと、実体験に基づくアニメーション。古国府薫がアニメーション制作に参加。
『生き残る、チャプター1』(原題:Unkilled, Chapter 1)ハンナ・ヘイルボーン、ダーヴィッド・アロノヴィッチ(スウェーデン)
英語・日本語字幕

2018年/8分/ストップモーション
© Story AB
「僕はただ真っ暗な棺の中にいるだけ。殺されてはいないけどね」と語るクレイグは、英国の移民拘留センターに4年以上も拘留され、解放の目処はない。移民留置制度の実態を問うプロジェクト第1章。アニメーション制作:古国府薫。
『フェルーザの夢とともに』(原題:FERUZA)キム・イェヨン、キム・ヨングン(韓国)
韓国語・日本語/英語字幕

2017年/24分/ドローイング、実写
© Studio YOG <FERUZA>
エチオピアでアニメ監督が出会った少女フェルーザは韓流ドラマに憧れ、韓国へ行く夢を持つが、学校卒業後に結婚せねばならない。監督夫婦は少女の運命を変える手助けをすることに…。
公式サイトはこちら 協力 社団法人 韓国インディペンデント・アニメーション協会(KIAFA)、花開くコリア・アニメーション、シネマコリア、愛知淑徳大学 全学韓国・朝鮮語教育運営委員会/交流文化学部
ビデオ編集・字幕編集 山本達也(トリウッド)
デザインワーク デザイン・スナイプ(鴫原孝江)
企画・配給 オフィスH(オフィスアッシュ)
<< WAT@シアターカフェ >>アニメーションは、空想や絵空事だけでなく、「生きづらさ」の元にある社会問題やさまざまな生き様を写し撮り、メッセージを交信するコミュニケーション・メディアでもあります。WAT 女性監督ドキュメンタリー・アニメーションは、映像ストーリーテラーたちが成長著しい韓国の8本、政治から生命の神秘まで幅広いメッセージを発するスウェーデンから3本、計11本をセレクトしました。
韓国の『花咲く手紙』、『越えられない川』、スウェーデンの『生き残る、チャプター1』 韓流ドラマ「愛の不時着」が大ヒットし、朝鮮半島分断という不条理に心を痛めた方々に見ていただきたいのが、若い脱北女性の生声を通して韓国社会の問題を問う『花咲く手紙』、そして紛争地域の境界線に暮らす人々の実話を基にした『越えられない川』。
さらに、韓国の『父の部屋』では父親から暴力を受けた監督がアニメーションの中で父を客観視しようと試み、『フェルーザの夢とともに』はエチオピア女性の旧習に挑む少女と韓国人監督夫妻との友情を軽妙に描きます。
スウェーデンの『生き残る、チャプター1』は、白と黒の抽象アニメーションと移民男性の声が移民問題の本質の突き、日本も外国人収容所の過酷な現実と無縁でないと、わたしたちに迫ります。
<< 『Birth - めぐるいのち』と再タック >>日本のドキュメンタリー・アニメーションのフロントランナー、若見ありさ監督とは昨年の巡回興行でタッグを組み、「Birth」シリーズの『Birth - つむぐいのち』と『Birth - おどるいのち』を上映しました。そして今回、監督の故地で、シリーズ最新作『Birth - めぐるいのち』がシアター初上映となり、再びタックを組みます。
ドキュメンタリーとアニメーションの組み合わせだからこそ表現できる、さまざまな「生」が感じられる短編映画をシアターカフェでご堪能ください。
オフィスH(オフィスアッシュ)1999年から海外アニメーションのトレンドを伝え、東京・下北沢トリウッド、京都・出町座、神戸&姫路Animation Run!を巡回した「WAT 2019 女性監督ドキュメンタリー・アニメーション」の締め括りの地を、名古屋・白壁にリニューアルオープンしたミニシアター「シアターカフェ」に定めました。