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「ショア」を観ました

いつもお世話になっている、今池のシネマテークさんでホロコースト映画「ショア」(1985年)が上映されたのを観にいってきました。

90年代半ばに上映されたときは、興味を持ちつつもけっきょく観られなかった話題作という記憶があり、また、学生時代に名古屋市市政資料館でホロコーストを紹介する展示があり、そこで初めて、ユダヤ人の皮膚でできたランプシェードや本の表紙、毛髪でできた編み物を見て、たいへん衝撃だったこともあり、いつか観たい映画のひとつでした。

全体が約9時間、それを4つに分けて(作品としては2部構成)の上映でした。内容は、メインが関係者へのインタビューで構成されていて、合間に、収容所などの跡地やその周辺の場所などが映っていました。

生き残ったユダヤ人の方(収容された方、地下潜行し逃げ切った方、収容所で監視員をした方などなど)、SSに所属していたなどナチス側の人、警察官、ポーランドなど占領された土地の人たちなど、その他さまざまな立場の人が登場しました。とても静かな作品でところどころ寝てしまったのですが(私の周囲の席の人もときどき寝ていました)、長尺なのでしっかり観ることができたシーンも多く、結果的に観ることができよかったです。今後、機会があれば、体調を整えてもっとしっかり観たいものです。。

さまざまな要素があり、勉強不足もあり、消化しきれていませんが、私が受け取ったこととしては、強者の立場に自分がなったらどのような選択するのか(できるのか)、自分を守るための言説で安易に自分をごまかさずにいられるのかどうかなどでした。

ひどい出来事をきくと、自分はぜったいしないという人がいるけれど、徐々に環境が変化し、正しいとされる定義が変化すると、いとも簡単に、以前ひどいと思っていたことを疑問を持たずにする人もいます。そうならないよう、普段からいろいろなことを知って、いろいろな視点で考え、他の人と意見交換することが大切だな~と、当たり前のことを思いました。まぁ、自分のためですが。。

ユダヤ人を絶滅させるためのガス室と焼却炉で、すぐに思い出したのは、現代日本の保健所です。捨てられた犬や猫などを殺処分する施設に共通点を感じました。
アニマルライツ(動物の権利)の話は、人間の快適な社会生活に反する部分がたくさんあって、この話題はたいていの人が無視したいものかな、とこれまで周囲の人と話してきて感じています。また、アニマルライツを知らせようとするあまり、残虐に感じられる画像や映像を啓蒙目的で見せる行為にも、あまり共感できません。。

やはり自分の興味のある方向へ思考がだんだんずれていくんだなと思いつつ、ショアを観た方の率直な感想を聞きたいと思いました~。

そしてアマゾンでDVDあるかなと検索したら12万円…。びっくりです。