4/11(土)からはじまりました、シアターカフェ3周年記念企画第2弾です。3年前オープン時に上映したNO NAME FILMSのご縁で今回田崎恵美監督の全作品を上映させていただくことになりました。なかなか見る機会のない「ハイランド」も出していただき、とても光栄なことだと思っています。初日の昨日、田崎監督と「海にしずめる」に出演されてる石橋征太郎さんが舞台挨拶のために名古屋にきてくださいました。ありがとうございます。

Aプロ「アンナと二階の部屋」はTOHOシネマズ学生映画祭の15分部門に出したくて撮った作品ということで、締切間際に脚本を書き上げ、4日間で撮った作品。演技経験のない学生たちで撮ったそうですが、見事グランプリとぴあでも受賞。監督の新聞配達員へのあこがれが反映されたというかわいいお話です。ヒロインは憎めなくて、好きです。
新作「海にしずめる」は俳優たちとのワークショップでオーディションをして作った作品。石橋征太郎さんは兄弟役で共演している三浦さんともともと知り合いだったので、お互いのことがよくわかっていて、オーディションで組めたことがよかったとおっしゃってました。撮影中もいろいろふたりで喧嘩の仕方なども相談したそうです。どうりで息があってますね。また漁師のかたにいろいろリサーチして役作りしたそうです。ガテン系な感じなのに、優しさも感じられて、私は好きです。また、この作品は「自分の子供、かもしれない子」の出現による男女の受け止め方の違いを如実に描いているわけですが、最後にどちらの子か決着つけなくてもいいのではないか、という質問もありました。また「海にしずめる」というタイトルのことなど直接お話が聞けてよかったです。ヒロインの遠藤新菜ちゃんのみ出演は決まっていたそうですが、16歳で初出演だったにもかかわらず、大人びていて落ち着いていたとのこと。さすが、ですね。今はNON-NOモデルとして活躍中ですが、映画『やるっきゃ騎士』『白魔女学園オワリトハジマリ』など出演作が目白押しです。今後も要チェックです。
Bプロ「ハイランド」は田崎恵美監督作品の原点ともいえるべき作品です。監督自身の鳥取への引っ越しがきっかけとなっています。トンネルを超えないと隣町にいけない、閉鎖されたような町で味わった閉塞感みたいなものが話のきっかけになったそうです。ちなみに監督は2人姉妹だそうで、大家族ではないようです。血のつながりってなんだろうと思っていたということで、この流れは「ふたつのウーテル」に続きます。出演者はスタッフも兼ねたという学生ならでは、の作品です。
「ふたつのウーテル」はまさにこの集大成的な短編です。なので、この2つを続けてみると田崎監督がよく見える気がします。
どの作品も生きづらかったり、わりと面倒な生活なのに、最後にはなにか希望が見えてくるような終わり方も共通していますね。ぜひこの貴重な上映会で4作品コンプリートしてください。
今日12日(日)もおふたりの舞台挨拶があります。上映は17(金)までつづきますので、どうぞお越しください。
上映スケジュール4/12(日)17:30B/19:30A
13(月)19:30A、15(水)19:30B、16(木)19:30A、17(金)19:30B詳細は
こちら。