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「ヌーベル・バンド・デシネ展」レポート+「お祭り と つくもがみ」紹介!

よく晴れた日に、京都国際マンガミュージアムへ行ってきました!

目的は「ヌーベル・バンド・デシネ展 ‐フレンチコミックスでつながるアーティスト‐」を観るためです。5月にうちのお店で展示と上映をさせていただくジェローム・ブルベス氏も出品されているとのことでお伺いしました。
ヌーベルBD_チラシ

2006年オープンの京都国際マンガミュージアムは、漫画関係の情報や資料を収集/保管/研究/人材育成/展示/催事などを行う機関として設立されました。現在は3つの企画展が行われていて、残り2つは「手から手へ展 ~絵本作家からこどもたちへ 3.11後のメッセージ~」「Kyoto MaGiC 展覧会 恋!咲く!マーガレット ~「マイルノビッチ」と「君に届け」のファッション~」です。

「手から手へ展 ~絵本作家からこどもたちへ 3.11後のメッセージ~」は、3.11に際して絵本作家有志が現地の子供たちへ贈る絵のチャリティ巡回展。「Kyoto MaGiC 展覧会 恋!咲く!マーガレット ~「マイルノビッチ」と「君に届け」のファッション~」は、マーガレットに連載中の2作品からイメージして作られた服の展示でした。併設カフェの壁面にこれまで来館された国内外の有名漫画家さんなどのイラスト+サインがあります!

肝心の「ヌーベル・バンド・デシネ展…」は、漫画だけにとどまらず多岐ジャンルで制作する6名のバンド・デシネの作家さんを集めた展覧会。原画の他に、映像やパッケージデザイン画、音楽などもありました。観やすく、すっきりした展示です。

フミオ・オバタ
フミオ
「Smile!」 © Fumio Obata
ノートに描かれたような、背景に罫線の入ったアニメーション作品が気になりました!

フレディ=ナドルニィ・プストシュキン
フレディチラシ
「Journal」 © Freddy Nadolny Poustochkine
街中を線画で活写したような絵柄!

ジョゼ・パロンド
ジョゼ表
「fôret-wood」 © José Parrondo
ビビッドな色のかわいらしい作品!

ガエル・ドュアゼ
ガエル表
「Journal」 © Freddy Nadolny Poustochkine
イラストがとってもキュートでした。パッケージデザインも手がけたりされるそう!

ジェローム・ブルベス
ジェローム裏左表右
「木霊」 © Jérôme Boulbès
自然の中に妖精(妖怪?)がいるような、おもしろいイラストレーションです!
※シアターカフェで展示上映いただく方です!!

A-li-ce
アリス表
[Fucking Wonderland」 © A-li-ce
ランダムな要素が混ざったVJ的な映像と平面作品がありました!

会場には、実際に出版された本が閲覧できるよう設置されてました。一口にバンド・デシネといっても、子供向きから大人向きまで、いろいろな本がありました。そして、さまざまなタイプの作風と活動の作家さんたちがいらっしゃることがよくわかる展覧会でした。

バンド・デシネというと、私は「AKIRA」原作者の大友克洋氏が影響を受けたものとして知りました。また、メビウス氏が映画「薔薇の名前」の美術を手がけていると知ったり、たまたま、周囲で話題になっていたエンキ・ビラル氏の映画を観たり(3作品のなかで「ゴッド・ディーバ」が一番好きです)、漫画の一部が日本語訳で雑誌に載ったのを読んだりする程度でした。

その後、エンキ・ビラル氏のインタビューを雑誌で読んだとき、生活スタイルや制作方法があまりにも日本の漫画家とかけ離れていてびっくりしました。ブランチ後~夕方までアトリエでゆったり制作し、1コマごとに大きな紙へカラーで描くなどです。

とても優雅な一流アーティストといった雰囲気で、日本の、売れるほど〆切に追われハードな日々を過ごす漫画家のイメージからほど遠いと思いました。

あと1冊数千円する、本の高さにもびっくりしました。日本の本屋さんで売られているものは、原語・翻訳本含め、きれいな印刷としっかりした製本で高価な芸術本といった趣のものが多く、欲しいけれどなかなか手が出ないなぁと思いました。

そうしたことから漫画の価値や位置づけが日本とはだいぶ違うのかなぁと感じていました。そこで、本企画の猪俣紀子氏に少しメールで質問をさせていただきました。

①本企画の開催の経緯を教えてください
マンガミュージアムでは、アンスティチュ・フランセ関西との交流も深く、BD(バンドデシネ)の展覧会を定期的に行っているのですが、アーティスト・イン・レジデンスのヴィラ九条山の休館もあって、昨年度は企画がなかったため、本展覧会の企画をあげました。

②出品作家の方を、どのような基準にて選ばれたのでしょうか?
BD以外の活動もしている作家であることを基準に選んでいます。彼らがどのようなBDを描くのか、それは日本のマンガにとっても刺激的な存在なのではないかと思いました。また、私が個人的に親交のある作家ということもありました。

③多岐に渡る活動をされているバンドデシネの作家の方は、多いのでしょうか?また、そうした傾向は昔からなのか、近年になって増えたのでしょうか?
多岐にわたる活動をされるBD作家さんは昔から多いと思います。BD作品の原作をする作家も多いですし、日本でも劇場公開された長編アニメ映画「ペルセポリス」の監督はヴィンシュルスというBD作家ですし、2010年に来日したルスタルのように挿絵や新聞のイラストを描いたり、そのあたりのジャンルの越境は自由に行われている印象を受けます。

④バンド・デシネと、日本のマンガとの大きな違いは何ですか?
BDには連載雑誌がないことがひとつ大きな違いとしてあります。週刊などのペースがなく、描き下ろしで作家が自分のペースで描けること、編集者にあたる存在がなく、作家が自分の世界観をダイレクトに出していく媒体になっていることが挙げられます。 背景まで緻密に描きこまれた美麗な絵がBDの魅力といわれることがありますが、来日した作家に聞くと1ページに5日くらいかけて描いていると答えた方がいました。描き込み方もマンガとは変わってきます。

⑤猪俣氏にとってバンドデシネの1番の魅力は何ですか?
私はまずジョゼ・パロンド氏の作品との出会いがバンド・デシネより先にあったという感じです。こんなにしっくりくる世界観の作品があって、それを生み出す素敵な作家がいるのかというところからBDを知りました。それからBDをみてみると、BD表現の幅の広さに驚きました。

⑥今後の猪俣氏のご企画その他外部向けの催事ご予定がありましたら、お教えいただけますと幸いです。
ヌーベル・バンド・デシネ展の巡回展をしたいと思っていて、その巡回先を募集中です。そのほか、またBDの新刊やグッズなども企画していければと思っています。

本展覧会は、5/25(日)まで開催中です!
詳細はこちらの公式サイトで!


館内のご案内や、画像提供などご協力くださった、京都国際マンガミュージアムの中村浩子氏、本企画の猪俣紀子氏に心より感謝いたします。

また、シアターカフェでの展示概要は下記です。

「お祭り と つくもがみ - Jerome Boulbes(ジェローム・ブルベス)展」
展示 5/2(金)-5/25(日)13:00-21:00/火曜定休

       イメージボードや絵コンテのスケッチを展示
上映 5/10(土)-5/16(金)13:00-21:00/火曜定休

      3DCGアニメーション6作品をループ上映(1ループ約63分)
料金 要1ドリンク(500円)注文

詳細はこちら!
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